スコッチはどのエリアがお好き?

わたしの初スコッチの思い出は、札幌で作られました。

新入社員のときに、東京から長期出張で8ヶ月、札幌に住むことになりました。札幌(すすきの除く)の店は、東京と違って、明るくカジュアルなのに品があって、本格的なのにリーズナブル、んでもって旨い!

8ヶ月間、時間ができると通った喫茶バーがありました。

そのお店で、ロックのときはロックグラス、ストレートのときはブランデーグラスやリキュールグラスで、いろいろなウィスキーを試させてもらったのです。例えば中でも、わたしとは無縁だと悟らされたのが、スモーキーな「ワイルドターキー」。逆に、これは運命の出会いに違いないと思い込んでしまったのが、背が高く口の小さなリキュールグラスで飲んだストレートの「竹鶴」でした。

運命の出会いと感じたのは、発掘した喜びがあったからです。ジブリ映画「耳をすませば」の月島雫が天沢聖司の名を見つけたときのようなときめきです。バーテンダーさんが紹介してくれたという事実はさておき、当時のわたしには、ワタシが見つけたワタシのためのお酒でした。

そしてその後東京に帰ってみると、竹鶴は多くの人に運命を感じさせた軟派な色男だったことに気付くのです。わたしが惚れた理由もその他大勢と同じだったというわけ。その数年後には、竹鶴がまっさんというテレビで有名になり、時の人となってしまったのです。

とにかく、ワタシの竹鶴はウィスキーというお酒です。

竹鶴創業者の竹鶴政孝氏は、スコットランドで、スコッチウィスキーを学んだと言うではありませんか。

スコットランド旅行では、スコッチはマストということで、中心都市エディンバラから遙か北の地へ出向き、蒸留所を見学しました。そこは灰色と深緑がよく似合う、静かで美しい場所でした。スコッチ作りには水が命だそうで、緑豊かだった場所の所以に納得できました。

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竹鶴氏が技術を学んだ蒸留所は、スペイサイドと呼ばれるエリアです。

スコッチは、エリア毎に異なる味を楽しむことができるお酒です。エリアは大きく分けて4つ。スコットランド北部にある「ハイランド」、南下してスコットランドの中心都市エディンバラも含まれる「ローランド」、西の外れにある「アイラ島」、そして竹鶴氏の「スペイサイド」、ハイランドの中でも北に位置するスペイ川周辺のエリアです。(スコッチ好きの一緒に旅をしている謙ちゃんが、味の特徴をまとめているブログはこちらから。)

わたしたちが蒸留所巡りをしたのは、スペイサイドです。

スペイサイドのグレンフィディック蒸留所ですごいエピソードを聞きました。一人の情熱的な男が、手作りではじめた蒸留所を、息子たちが手伝って運営をしていきます。しばらく経つと、世代は不確かですが、ひとりの息子が、スコッチをいっぱい詰めたトランクを持って海外に営業に回るのです。そして今では世界中がグレンフィディックの虜。なんですかその努力! すさまじい実行力です。グレンフィディックの味なんて知る前に、わたしはそのエピソードに度肝を抜かれてしまいました。

さて、肝心の味は、大変良きかな。雑味がなく、マイルドさとスモーキーさのバランスが丁度良く、わたしめのような酒の素人が、少量楽しむにぴったりな酒でした。

訪ねたのはもう一軒。グレンモーレー蒸留所。フランス産ワインの樽で熟成させたとかいう限定品も試飲しました。ウィスキー作りには、ウィスキーだけではなく他のお酒にも精通していることが要求されるようです。だってそうじゃないと、どうやってそのフランス産ワインの樽に目を付けることができましょう?! (謙ちゃんが情熱と知識で書いた、グレンモーレー蒸留所巡りのブログはこちらから。)

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ご存じですか? スコッチって、麦を蒸留して抽出したアルコールを、樽に入れて3~6年熟成させます。スコッチの場合、高品質を売りにしているため、まず8年以上熟成されたものが売りに出されてるケースがほとんど。16年ものなんて高くて手が出ません。

その熟成に使用する樽の話ですが、昔は、シェリー樽をスペインから大量に、そして主流が変わった現在は、ジャックダニエルの樽のお下がりを遥々アメリカから輸入して使うんですって! どの酒の樽でどのくらいの期間熟成させるか、そして熟成させたウィスキーをそれぞれどの割合で配合し、さらにどの酒の樽でどのくらいの期間を再度熟成させるかで味が決まってきます。

話はずれますが、後にキューバにラム酒博物館見学に行ったときのこと。ラムを熟成させる樽の一部に、スコッチ樽を利用していると説明を受けました。どんだけ旅するねん、樽! たらいも樽も、流されるという同じ運命のもとこの世に輩出されたのですね。

話をスコッチに戻すと、要は水と樽が命っていうことです。他のお酒がないと造れないお酒という意味では、なんだか寄生虫みたいなお酒です。世界中から愛される高級寄生酒なのです。

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惚れてしまいました、スコッチのスペイサイド。ワタシの竹鶴の次くらいに。他はまだ未経験なのでわかりません。

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